column

【日本語教員試験】待遇表現とは?敬語だけで終わらない「相手との距離」の教え方

【日本語教員試験】待遇表現とは?敬語だけで終わらない「相手との距離」の教え方

この記事では、相手をどのように扱うかにかかわる「待遇表現」とその教え方について解説します。日本語教員試験のキーワード学習や授業計画にぜひお役立てください。 目次 待遇表現とは 親愛表現、自尊表現、尊大表現、軽卑表現 使うべき待遇表現を間違えると、どのようなコミュニケーショントラブルが起こる? 日本語学習者へ教える際に注意すべき点 まとめ 待遇表現とは 皆さんは「待遇」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。一般的に「待遇」といえば会社などの給与や福利厚生を指して「待遇がいい・悪い」などと言ったりしますが、本来「待遇」は「相手をもてなす・扱う」という意味を持つ言葉です。 今回扱う「待遇」は言語学の分野での「待遇表現」。待遇表現とは「相手や自分をどう扱うか」に関わる表現で、上下関係や親疎(親しいかそうでないか)など、相手との心理的、社会的距離を表す表現のことを言います。 おそらく一番聞きなじみがあるのは敬語でしょう。「敬語」とは、主に相手や聞き手の立場を高めたり話し手がへりくだったりすることによって敬意や配慮を表す表現のことで、相手の行動を高める尊敬語、自分の行動を低める謙譲語、聞き手に対し丁寧さを表す丁寧語などがあります。 日本では小学校から国語の授業で敬語を学習しますが、日本語教育では、一般的に初級後半から敬語の学習が始まります。 敬語の例1) 「お~します/ご~します」「お~になります/ご~になります」などの形で謙譲や尊敬語を表すもの ・持ちます→「お持ちします(謙譲語)」「お持ちになります(尊敬語)」 ・話します→「お話しします(謙譲語)」「お話しになります(尊敬語)」 ・確認します→「ご確認いたします(謙譲語)」「ご確認ください(尊敬語)」 敬語の例2) 通常の言い方と敬語でまったく別の語彙を使うもの ・言います→「申し上げます(謙譲語)」「おっしゃいます(尊敬語)」 ・行きます・来ます→「伺います・参ります(謙譲語)」「いらっしゃいます(尊敬語)」 待遇表現は敬語だけ? 「待遇表現」は敬語だけではありません。「待遇表現」は、相手への配慮、社会的・心理的距離の調整に関わる表現や言語行動全般を含む広い概念で、相手に対して丁寧さ・親しみやすさを出して受け入れやすさを高める表現、反対に相手に対して距離をあける表現や非言語行動も含まれます。 例) ・「やって」ではなく「やってくれると助かる」などの言い方をする ・「ちょっと」「実は~んだけど」などのクッション言葉を入れる ・「~てしまったものだから」など理由を付け加える ・「お忙しいところすみませんが」などの前置きをする ・優しいトーン、スピードや表情で話す(非言語的要素) ・話の内容に合わせて声の大きさや表情を変える、...

【日本語教員試験】待遇表現とは?敬語だけで終わらない「相手との距離」の教え方

この記事では、相手をどのように扱うかにかかわる「待遇表現」とその教え方について解説します。日本語教員試験のキーワード学習や授業計画にぜひお役立てください。 目次 待遇表現とは 親愛表現、自尊表現、尊大表現、軽卑表現 使うべき待遇表現を間違えると、どのようなコミュニケーショントラブルが起こる? 日本語学習者へ教える際に注意すべき点 まとめ 待遇表現とは 皆さんは「待遇」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。一般的に「待遇」といえば会社などの給与や福利厚生を指して「待遇がいい・悪い」などと言ったりしますが、本来「待遇」は「相手をもてなす・扱う」という意味を持つ言葉です。 今回扱う「待遇」は言語学の分野での「待遇表現」。待遇表現とは「相手や自分をどう扱うか」に関わる表現で、上下関係や親疎(親しいかそうでないか)など、相手との心理的、社会的距離を表す表現のことを言います。 おそらく一番聞きなじみがあるのは敬語でしょう。「敬語」とは、主に相手や聞き手の立場を高めたり話し手がへりくだったりすることによって敬意や配慮を表す表現のことで、相手の行動を高める尊敬語、自分の行動を低める謙譲語、聞き手に対し丁寧さを表す丁寧語などがあります。 日本では小学校から国語の授業で敬語を学習しますが、日本語教育では、一般的に初級後半から敬語の学習が始まります。 敬語の例1) 「お~します/ご~します」「お~になります/ご~になります」などの形で謙譲や尊敬語を表すもの ・持ちます→「お持ちします(謙譲語)」「お持ちになります(尊敬語)」 ・話します→「お話しします(謙譲語)」「お話しになります(尊敬語)」 ・確認します→「ご確認いたします(謙譲語)」「ご確認ください(尊敬語)」 敬語の例2) 通常の言い方と敬語でまったく別の語彙を使うもの ・言います→「申し上げます(謙譲語)」「おっしゃいます(尊敬語)」 ・行きます・来ます→「伺います・参ります(謙譲語)」「いらっしゃいます(尊敬語)」 待遇表現は敬語だけ? 「待遇表現」は敬語だけではありません。「待遇表現」は、相手への配慮、社会的・心理的距離の調整に関わる表現や言語行動全般を含む広い概念で、相手に対して丁寧さ・親しみやすさを出して受け入れやすさを高める表現、反対に相手に対して距離をあける表現や非言語行動も含まれます。 例) ・「やって」ではなく「やってくれると助かる」などの言い方をする ・「ちょっと」「実は~んだけど」などのクッション言葉を入れる ・「~てしまったものだから」など理由を付け加える ・「お忙しいところすみませんが」などの前置きをする ・優しいトーン、スピードや表情で話す(非言語的要素) ・話の内容に合わせて声の大きさや表情を変える、...

【日本語教員試験】中間言語・化石化とは?例題付きで分かりやすく解説!

【日本語教員試験】中間言語・化石化とは?例題付きで分かりやすく解説!

今回は日本語教員試験の重要キーワードの一つ「中間言語」「化石化」について解説します。どちらも日本語学習の過程を理解する上で重要な用語ですので、どのようなものなのか理解しておきましょう。 目次 中間言語とは? 化石化とは? どうして化石化が起こるのか 日本語教員試験の出題方法とは? まとめ 中間言語とは? 中間言語とは、簡単に言うと「学習途中の状態の言語」のことです。言語を学ぶ過程で、学習者は様々な誤用をします。アメリカの言語学者ラリー・セリンカーは、「言語学習者の誤用は一つ一つが個別のランダムなものではなく、一つの言語体系のようになっている。学習者の頭の中に、母語でも目標言語でもない独自の言語体系が存在する」と考え、中間言語理論を提唱しました。 「中間言語」は特定の状態の言語を指すのではなく、学習の初期段階から最終段階まで変化しながら続いていくものです。そのため、学習過程にある学習者の話す言語はすべて中間言語であると言えます。セリンカーの理論では、誤用を「直さなければならない悪いもの」としてではなく、学習者だれもが通る道=「中間言語」であるとして、前向きに捉えようとしました。 言語教育において、誤用を分析する分野を「誤用分析」といいます。中間言語理論はこの誤用分析においてよく出てくるキーワードです。誤用分析が発展したものとして「中間言語分析」という分野もあり、学習者の正用・誤用を合わせてどのような体系をなしているかを分析します。 同じ言語を学んでいる学習者でも、一人ひとり学習の進み方が異なり、正用・誤用にも個人差があります。教育を行う立場からは、その学習者の中間言語を分析することでより効果的な介入を行い、言語スキルの向上に役立てることができます。 誤用分析は日本語教員試験でも出題が予想される分野の一つですので、関連する用語の意味を押さえておきましょう。 化石化とは? 学習者の中間言語は、学習しながら常に変わっていきます。しかし、学んでいる途中である形のまま定着してしまい、変化しなくなってしまうこともあります。これを「化石化(focilization)」といいます。簡単に言うと「間違えたまま定着してしまい、直せなくなっている状態」のことです。 学習が進んでいくと、以前学習したことを忘れてしまったり、何とか伝えようと自分なりに話しているうちに、独自の話し方が定着してしまうことがあります。また、間違いではないものの、初期に習った特定の言い方に慣れ親しんでいるために使い分けができず、同じ表現を使い続けてしまうこともあります。 本人の言語社会生活にあまり影響がない場合もありますが、中級・上級者が「ある程度は流暢になり、自分では話せているつもりでも、周囲に意図が正しく伝わらなくて困っている」というようなケースがあります。こうした場合は学習者本人と周囲の人とのコミュニケーションに齟齬が起きていて、本人が望まない評価を受けてしまう、あるいは仕事が円滑に進まないといった問題にもつながるため、日本語教育の介入が必要な場合があります。 いずれのケースでも一度間違えたまま使い慣れてしまうと後から修正することが難しくなってしまうため、流暢さ・正確さを伸ばすという観点から「化石化」には注意が必要です。   \お得な期間限定キャンペーン実施中!短期合格を目指す方は今すぐチェック/ 日本語教員試験対策は「合格パック」詳細はこちら   どうして化石化が起こるのか どうして化石化が起こるのか考えるために、まずはよくある学習者の誤用を整理してみましょう。 1. 言語転移 よくあるのは自分が既に話している言語や母語の文法や語用、発音などを学習言語に当てはめて使っている場合で、「母語の干渉」などと言うこともあります。学習言語と自分の母語が似ている場合にはいい影響(正の転移)を与えることもありますが、似ていない場合には誤用のもとになりやすい(負の転移)です。 例1)助詞の誤りの例 ✕「小さいのとき」「立っているの人」など中国語圏の学習者によく見られる例で、中国語の「的」を日本語の「の」に置き換えている例。(※中国語話者以外でも「日本語の勉強」のような名詞の接続「の」を形容詞の接続にも当てはめて「小さいのとき」のように言う例は多くあります。この場合は後に説明する「過剰般化」の影響と考えられます) 例2)語用の誤りの例...

【日本語教員試験】中間言語・化石化とは?例題付きで分かりやすく解説!

今回は日本語教員試験の重要キーワードの一つ「中間言語」「化石化」について解説します。どちらも日本語学習の過程を理解する上で重要な用語ですので、どのようなものなのか理解しておきましょう。 目次 中間言語とは? 化石化とは? どうして化石化が起こるのか 日本語教員試験の出題方法とは? まとめ 中間言語とは? 中間言語とは、簡単に言うと「学習途中の状態の言語」のことです。言語を学ぶ過程で、学習者は様々な誤用をします。アメリカの言語学者ラリー・セリンカーは、「言語学習者の誤用は一つ一つが個別のランダムなものではなく、一つの言語体系のようになっている。学習者の頭の中に、母語でも目標言語でもない独自の言語体系が存在する」と考え、中間言語理論を提唱しました。 「中間言語」は特定の状態の言語を指すのではなく、学習の初期段階から最終段階まで変化しながら続いていくものです。そのため、学習過程にある学習者の話す言語はすべて中間言語であると言えます。セリンカーの理論では、誤用を「直さなければならない悪いもの」としてではなく、学習者だれもが通る道=「中間言語」であるとして、前向きに捉えようとしました。 言語教育において、誤用を分析する分野を「誤用分析」といいます。中間言語理論はこの誤用分析においてよく出てくるキーワードです。誤用分析が発展したものとして「中間言語分析」という分野もあり、学習者の正用・誤用を合わせてどのような体系をなしているかを分析します。 同じ言語を学んでいる学習者でも、一人ひとり学習の進み方が異なり、正用・誤用にも個人差があります。教育を行う立場からは、その学習者の中間言語を分析することでより効果的な介入を行い、言語スキルの向上に役立てることができます。 誤用分析は日本語教員試験でも出題が予想される分野の一つですので、関連する用語の意味を押さえておきましょう。 化石化とは? 学習者の中間言語は、学習しながら常に変わっていきます。しかし、学んでいる途中である形のまま定着してしまい、変化しなくなってしまうこともあります。これを「化石化(focilization)」といいます。簡単に言うと「間違えたまま定着してしまい、直せなくなっている状態」のことです。 学習が進んでいくと、以前学習したことを忘れてしまったり、何とか伝えようと自分なりに話しているうちに、独自の話し方が定着してしまうことがあります。また、間違いではないものの、初期に習った特定の言い方に慣れ親しんでいるために使い分けができず、同じ表現を使い続けてしまうこともあります。 本人の言語社会生活にあまり影響がない場合もありますが、中級・上級者が「ある程度は流暢になり、自分では話せているつもりでも、周囲に意図が正しく伝わらなくて困っている」というようなケースがあります。こうした場合は学習者本人と周囲の人とのコミュニケーションに齟齬が起きていて、本人が望まない評価を受けてしまう、あるいは仕事が円滑に進まないといった問題にもつながるため、日本語教育の介入が必要な場合があります。 いずれのケースでも一度間違えたまま使い慣れてしまうと後から修正することが難しくなってしまうため、流暢さ・正確さを伸ばすという観点から「化石化」には注意が必要です。   \お得な期間限定キャンペーン実施中!短期合格を目指す方は今すぐチェック/ 日本語教員試験対策は「合格パック」詳細はこちら   どうして化石化が起こるのか どうして化石化が起こるのか考えるために、まずはよくある学習者の誤用を整理してみましょう。 1. 言語転移 よくあるのは自分が既に話している言語や母語の文法や語用、発音などを学習言語に当てはめて使っている場合で、「母語の干渉」などと言うこともあります。学習言語と自分の母語が似ている場合にはいい影響(正の転移)を与えることもありますが、似ていない場合には誤用のもとになりやすい(負の転移)です。 例1)助詞の誤りの例 ✕「小さいのとき」「立っているの人」など中国語圏の学習者によく見られる例で、中国語の「的」を日本語の「の」に置き換えている例。(※中国語話者以外でも「日本語の勉強」のような名詞の接続「の」を形容詞の接続にも当てはめて「小さいのとき」のように言う例は多くあります。この場合は後に説明する「過剰般化」の影響と考えられます) 例2)語用の誤りの例...

【2026年最新】日本語教員試験対策|第2回試験から見えた「落とし穴」とは?第3回に一発合格するための学習法

【2026年最新】日本語教員試験対策|第2回試験から見えた「落とし穴」とは?第3回に一発合格す...

日本語教員試験の運用が始まって2年。今回は、今年の第三回試験に向けた試験対策をお話します。「試験ルート」で合格を目指している方が「基礎試験」「応用試験」それぞれに合格するために役立つ学習法をご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。 目次 なぜ日本語教員試験の独学は「迷子」になりやすいのか? 第3回試験に向けた「対策の秘訣」3選 第3回で「確実に」合格圏内へ入るための学習戦略 TCJ「日本語教員試験 短期合格パック」が選ばれる理由 まとめ なぜ日本語教員試験の独学は「迷子」になりやすいのか? 日本語教員試験は2024年から運用が始まったばかりの新しい試験です。それまでは民間の「日本語教育能力検定試験」がその前身として運用されていましたが、国家資格化に伴い、日本語教員試験が始まりました。 日本語教員試験を受験する方はほとんどが、日本語の母語話者あるいは母語話者に準ずるレベルで日本語を話すことができるレベルの方です。自分がよく知っている言語となると「ある程度感覚や常識で解けるのでは」と思われやすいのですが、「日本語が話せる・理解できる」ことと「教えるための知識があること・教えられること」は別物。「日本語教員試験 問題」などと検索してみたり関係書籍を読んだりしてみても、見たことのない専門用語が並んでいて「ちょっと難しいかも」と思われる方もいるかもしれません。 2026年3月現在、日本語教員試験の過去問は公表されておらず、公式問題集もありません。そのため、文化庁から発表されている問題例の一部や、前身の「日本語教育能力試験」の問題集などを参考に学習を進めていくのがいちばん無難な方法ではあります。 「そうはいっても範囲が広いし、どうやって進めたらいいの?」「優先すべき分野、特に難しい部分はあるの?」 そんな疑問に答えるため、今回は、これまで多くの日本語教師を輩出してきたTCJならではの視点で、今後の試験がどのようになっていくのか、そのために最適な対策は何かについて考えてみたいと思います。 公式問題集や過去問がないとはいえ、まったく何も情報がないというわけではありません。これまでの「日本語教育能力試験」の特徴や、昨今の日本語教育業界の動向を踏まえ、今の現場で求められているスキル・知識はなにかを予想することができます。 日本語教員試験は試験範囲も広いため、いきなり広く手を出してしまうと迷子になりやすいです。ポイントを押さえることで、効率的な学習計画を立てることができますよ! 第3回試験に向けた「対策の秘訣」3選 まずは日本語教員試験の難関と言われている「聴解」。日本語教員試験の聴解は、単に日本語を聞くリスニング試験ではなく、「先生の視点で学習者の日本語を聞く試験」です。 聴解問題では、 ・調音点、調音法 ・リズム、アクセント ・イントネーション ・拍の長さ といった「発音・発話そのものの間違いを指摘する問題」や、「一定の長さの発話を聞いてコミュニケーション上の問題点を指摘する」問題、「教師と学習者のやり取りを聞いて分析する」問題など、いろいろなパターンの問題が出題されます。 特に「発音・発話そのものを聞く問題」では、次々に異なる音を聞いて瞬時に判断をしなければなりません。まずは日本語の発音体系をしっかりと覚え、時間内に選択肢を比較・判断する練習を十分に行いましょう。聴解試験では、50分で50問と問題がスピーディに進みます。このリズムに慣れておくことが本番での余裕を生みます。 聴解試験の「学習者の発話を聞いて瞬時に聞き分ける」というスキルは、現場で授業中に素早く的確なフィードバックができる力に直結します。また、やり取りを聞く問題は、現場で実際に自分が学習者と関わる際にそのやりとりを振り返ったり、会話テストなどで的確に学習者のコミュニケーションスキルを分析・評価したりする際になくてはならないものです。 直接的な試験対策ではありませんが、日ごろから自分や周りの日本語の発音やアクセントに意識を向けてみたり、インターネットなどを活用していろいろな非母語話者の日本語を聞いたりするのもトレーニングとしておすすめです。 ②広大な「基礎試験」範囲を効率よく網羅するコツ 日本語教員試験は「基礎試験」「応用試験」「実践研修」の3つで成り立っています。その一つ目の「基礎試験」は日本語教育に必要な理論的な知識を広く問われる筆記試験で、言語学的な知識から外交、社会、心理、教育理論まで様々な内容をカバーしなければいけません。複雑な音声の範囲や自分が苦手な範囲に早めに取り組んでおくなど計画的に学習するのはもちろん、重要な闇雲に覚えていくよりは実例を合わせて体験知に近づけるのが定着を早めるコツです。 1)できるだけ自分の経験や現場での実際の場面と結びつける...

【2026年最新】日本語教員試験対策|第2回試験から見えた「落とし穴」とは?第3回に一発合格す...

日本語教員試験の運用が始まって2年。今回は、今年の第三回試験に向けた試験対策をお話します。「試験ルート」で合格を目指している方が「基礎試験」「応用試験」それぞれに合格するために役立つ学習法をご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。 目次 なぜ日本語教員試験の独学は「迷子」になりやすいのか? 第3回試験に向けた「対策の秘訣」3選 第3回で「確実に」合格圏内へ入るための学習戦略 TCJ「日本語教員試験 短期合格パック」が選ばれる理由 まとめ なぜ日本語教員試験の独学は「迷子」になりやすいのか? 日本語教員試験は2024年から運用が始まったばかりの新しい試験です。それまでは民間の「日本語教育能力検定試験」がその前身として運用されていましたが、国家資格化に伴い、日本語教員試験が始まりました。 日本語教員試験を受験する方はほとんどが、日本語の母語話者あるいは母語話者に準ずるレベルで日本語を話すことができるレベルの方です。自分がよく知っている言語となると「ある程度感覚や常識で解けるのでは」と思われやすいのですが、「日本語が話せる・理解できる」ことと「教えるための知識があること・教えられること」は別物。「日本語教員試験 問題」などと検索してみたり関係書籍を読んだりしてみても、見たことのない専門用語が並んでいて「ちょっと難しいかも」と思われる方もいるかもしれません。 2026年3月現在、日本語教員試験の過去問は公表されておらず、公式問題集もありません。そのため、文化庁から発表されている問題例の一部や、前身の「日本語教育能力試験」の問題集などを参考に学習を進めていくのがいちばん無難な方法ではあります。 「そうはいっても範囲が広いし、どうやって進めたらいいの?」「優先すべき分野、特に難しい部分はあるの?」 そんな疑問に答えるため、今回は、これまで多くの日本語教師を輩出してきたTCJならではの視点で、今後の試験がどのようになっていくのか、そのために最適な対策は何かについて考えてみたいと思います。 公式問題集や過去問がないとはいえ、まったく何も情報がないというわけではありません。これまでの「日本語教育能力試験」の特徴や、昨今の日本語教育業界の動向を踏まえ、今の現場で求められているスキル・知識はなにかを予想することができます。 日本語教員試験は試験範囲も広いため、いきなり広く手を出してしまうと迷子になりやすいです。ポイントを押さえることで、効率的な学習計画を立てることができますよ! 第3回試験に向けた「対策の秘訣」3選 まずは日本語教員試験の難関と言われている「聴解」。日本語教員試験の聴解は、単に日本語を聞くリスニング試験ではなく、「先生の視点で学習者の日本語を聞く試験」です。 聴解問題では、 ・調音点、調音法 ・リズム、アクセント ・イントネーション ・拍の長さ といった「発音・発話そのものの間違いを指摘する問題」や、「一定の長さの発話を聞いてコミュニケーション上の問題点を指摘する」問題、「教師と学習者のやり取りを聞いて分析する」問題など、いろいろなパターンの問題が出題されます。 特に「発音・発話そのものを聞く問題」では、次々に異なる音を聞いて瞬時に判断をしなければなりません。まずは日本語の発音体系をしっかりと覚え、時間内に選択肢を比較・判断する練習を十分に行いましょう。聴解試験では、50分で50問と問題がスピーディに進みます。このリズムに慣れておくことが本番での余裕を生みます。 聴解試験の「学習者の発話を聞いて瞬時に聞き分ける」というスキルは、現場で授業中に素早く的確なフィードバックができる力に直結します。また、やり取りを聞く問題は、現場で実際に自分が学習者と関わる際にそのやりとりを振り返ったり、会話テストなどで的確に学習者のコミュニケーションスキルを分析・評価したりする際になくてはならないものです。 直接的な試験対策ではありませんが、日ごろから自分や周りの日本語の発音やアクセントに意識を向けてみたり、インターネットなどを活用していろいろな非母語話者の日本語を聞いたりするのもトレーニングとしておすすめです。 ②広大な「基礎試験」範囲を効率よく網羅するコツ 日本語教員試験は「基礎試験」「応用試験」「実践研修」の3つで成り立っています。その一つ目の「基礎試験」は日本語教育に必要な理論的な知識を広く問われる筆記試験で、言語学的な知識から外交、社会、心理、教育理論まで様々な内容をカバーしなければいけません。複雑な音声の範囲や自分が苦手な範囲に早めに取り組んでおくなど計画的に学習するのはもちろん、重要な闇雲に覚えていくよりは実例を合わせて体験知に近づけるのが定着を早めるコツです。 1)できるだけ自分の経験や現場での実際の場面と結びつける...

【日本語教員試験】聴解問題対策 母音の無声化とは?例題付きで分かりやすく解説!

【日本語教員試験】聴解問題対策 母音の無声化とは?例題付きで分かりやすく解説!

今回は聴解対策で狙われるポイントの一つ、「母音の無声化」について紹介します。「無声化」とは、特定の条件下で有声音である母音が無声音に変化する変音現象のことです。ぜひ一緒に発音しながら理解していただければと思います。 目次 母音の種類を知ろう 日本語の母音 母音の無声化とは? 母音の無声化が起こりやすい条件 これまでの試験での出題方法とは? まとめ 母音の種類を知ろう 今回のテーマ「母音の無声化」には、「母音の種類」が関わっています。そこで母音の無声化のお話をする前に、日本語の母音について少し考えてみましょう。 日本語の母音 日本語には「ア・イ・ウ・エ・オ」という5つの母音があります。 IPA(国際音声記号)では、以下のように表記されます。 ア → [a]イ → [i]ウ → [ɯ]エ → [e]オ → [o] この5つの母音は、次の3つの基準でいくつかのグループに分類できます。 ① 唇の丸め 唇を丸めて発音する母音は「円唇母音」、丸めない音は「非円唇母音」と言います。 日本語の母音で円唇母音にあたるのは「オ」のみです。 「ウ」は唇を丸めずにやや横に開いて発音する「非円唇母音」のため、...

【日本語教員試験】聴解問題対策 母音の無声化とは?例題付きで分かりやすく解説!

今回は聴解対策で狙われるポイントの一つ、「母音の無声化」について紹介します。「無声化」とは、特定の条件下で有声音である母音が無声音に変化する変音現象のことです。ぜひ一緒に発音しながら理解していただければと思います。 目次 母音の種類を知ろう 日本語の母音 母音の無声化とは? 母音の無声化が起こりやすい条件 これまでの試験での出題方法とは? まとめ 母音の種類を知ろう 今回のテーマ「母音の無声化」には、「母音の種類」が関わっています。そこで母音の無声化のお話をする前に、日本語の母音について少し考えてみましょう。 日本語の母音 日本語には「ア・イ・ウ・エ・オ」という5つの母音があります。 IPA(国際音声記号)では、以下のように表記されます。 ア → [a]イ → [i]ウ → [ɯ]エ → [e]オ → [o] この5つの母音は、次の3つの基準でいくつかのグループに分類できます。 ① 唇の丸め 唇を丸めて発音する母音は「円唇母音」、丸めない音は「非円唇母音」と言います。 日本語の母音で円唇母音にあたるのは「オ」のみです。 「ウ」は唇を丸めずにやや横に開いて発音する「非円唇母音」のため、...